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ここではEPSから将来の株価とその期待収益率を計算する方法を説明します。前節にも登場したE社を再び検討してみましょう。E社は4年前のEPSが156.6円、直近のEPSが195.26円、現在の株価は1001円です。
それでは、まずEPSの成長率の計算から始めましょう。EPSの成長率は前節でも説明しましたが、x年前のEPSと直近のEPSの値が分かっている場合、その株式の平均EPS成長率は、直近のEPSの値をx年前のEPSで割り、その値の1/x乗根を取り、それから1を引くことによって計算することができます。エクセルなどの表計算ソフトでは「=(直近のEPS/x年前のEPS)^(1/x)-1」という式を数式バーに書き込み、リターンを押すことで計算できます。E社は4年前のEPSが156.6円、直近のEPSが195.26円でしたので、エクセルにおいて「=(195.26/156.6)^(1/4)-1」という計算をすると、0.0567となりました。つまりE社の平均EPS成長率は5.67%です。
次に計算したEPSの成長率から将来のEPSを予想することができます。x年後の予想EPSはEPS成長率に1を加え、その値をx乗して、最後にその値を直近のEPSに掛けることで計算されます。エクセルなどの表計算ソフトでは「=(直近のEPS*((1+EPS成長率)^x)」という式を数式バーに書き込みリターンを押してください。E社の場合はEPS成長率が5.67%、直近のEPSが195.26円でしたので、エクセルで「=(195.26*((1+0.0567)^4)」と計算すると243.46となりました。つまり4年後の予想EPSは243.46円です。
最後に将来のEPSからx年後の予想株価を計算しましょう。x年後の予想株価はx年後の予想EPSに過去の平均PERを掛けることで計算できます。E社の場合、4年後の予想EPSは243.46円、過去の平均PERは9.63でしたので、243.46×9.63=2345(四捨五入)となり、E社の4年後の予想株価は2345円となりました。この際あまりPERを高く取り過ぎると、ある程度高めの予想株価が出てしまいますので注意しましょう。PERはあくまでも過去の平均を取ることが望ましいと言えます。
ではその際の期待収益率を計算してみましょう。期待収益率の計算はEPS成長率の時と同じように計算出来ます。期待収益率は、現在の株価をx年前の予想株価で割り、その値の1/x乗根を取り、それから1を引くことによって計算することができます。エクセルなどの表計算ソフトでは「=(x年後の予想株価/現在の株価)^(1/x)-1」という式を数式バーに書き込みリターンを押してください。E社の場合、現在の株価が1001円、4年後の予想株価が2345円でしたので、エクセルで「=(2345/1001)^(1/4)-1」と打ち込みリターンを押すと0.2372と計算されました。つまり今後4年間の期待収益率は23.72%です。
E社についてまとめると、現在のEPSが195.25円、4年後の予想EPSは243.46円。現在の株価が1001円、4年後の予想株価は2345円となりました。E社への投資をした場合、4年後の期待収益率は23.72%となります。
このような計算によって将来の予想株価が計算できるのは消費者独占型企業だけです。コモディティ型企業の場合には当てはまりませんので注意してください。また、直近のEPSに落ち込みがある場合、その期をはずして計算することは可能です。しかしながらその際、このEPSの落ち込みは、単に市場によるものなのか、企業活動によるものなのかを十分見極めた上で検討を重ねてください。
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